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太陽海岸の街マラガのパラドールとフィブラルファロ城

マラガ

◇初めてのパラドール◇

昨年の9月中旬に地中海沿岸の街、マラガを訪れました。ここでは少し高台にあるパラドール・マラガ・フィブラルファロに宿泊。パラドールはスペイン国営のホテルで由緒ある文化財を宿泊施設に改修し運営しています。日本人の私からしてみると大胆かつ斬新な印象。そしてスペインに来たからにはどうしてもパラドールに泊まってみたかったのです。

マラガ

(パラドール外観)

セビーリャから貸切タクシーで出発した白い街ツアーの最終目的地だったマラガ。パラドールに到着した時はすでに夕方でした。外観はいかにもという感じの重厚な石造りの壁とアーチが見事にマッチしています。中に入るとフロントの方が笑顔で迎えてくれました。部屋の鍵をもらい2階の部屋だったのでエレベーターで上へ。2階で降り部屋に向かいます。レッドカーペットが敷かれていて少し優雅な気分になります。部屋の前に立ちドキドキしながらドアを開けると…なんて素敵なのでしょう!シックな造りの部屋でとても広い!ベッドも可愛い。バルコニーもついておりそこからの眺めも最高です。そして横を見ると何やら城壁の様なものがあります。その城壁が気になりつつもこの日は大人しくレストランで食事をし、シャワーを浴びてそのまま眠りにつきました。

(部屋の中)

  (ホテル入口、ロビー)

◇フィブラルファロ城◇

次の日の朝、パラドールでチェックアウトを済ませた後に荷物をフロントに預けマラガ観光に繰り出します。最初に行くのはもちろん昨日から気になっている隣のお城です。パラドールの本当にすぐ横にあるのですがそこへ行くには少し迂回しなければなりません。と言っても10分ほどなので歩きます。歩いているとバスが私を追い抜いて行きました。どうやら街の方からもバスが出ている模様。入口に到着。チケットを購入し早速中へ。

(この道をゆくと…)

  (出ました!お城です。)

このお城はフィブラルファロ城と呼ばれています。「ジェベル・ファロ」、アラビア語で燈台の山を意味するこの言葉が今の名前の由来だそうです。古代からここには城がありその城跡に11世紀この一帯を支配していたイスラムの王バディスが町の防衛を図るため再建したと言われています。

門を潜ると早速大砲がありました。そしてすぐ近くに階段があったので上ると…眺めが素晴らしい。マラガの街が一望できます。海の向こうにはアフリカ大陸があると思うと不思議な気持ちになりワクワクします。天気がいいとそのアフリカ大陸が見えるって聞いたけど、ホントかな!?そして山の方を見ると白い家々が連なる一帯も見つけました。マラガの街が隅々まで見渡せる。この場所に立つとここにお城が築かれたというのは自然な流れだったのだと納得します。

マラガ

(素晴らしい眺め、フィブラルファロ城より)

しばらく気付かなかったのですが…どうやら私は城壁の上を歩いていた様です。普通の通路かと思っていましたが向こうの方で歩いている人を見て気付きました。城壁の上を歩いているってなんだか不思議な気持ち。

マラガ

(城壁を歩く)

遺跡内を歩いているとカサカサと音がします。その方向をよく見てみるとなんとリス。どうやらここには野生のリスが住んでいるみたい。季節が9月だったから木の実を探していたのかな。結構な頻度で木を登ったり下りたり勢いが良く少し怖いくらいでした。

(リス!俊敏。) 

  (筆者、リスと対峙する)

この場所がとても気に入ってしまったので何度も何度も城壁の上を行ったり来たり。まるでダンジョンの様です。この場所からマラガを一望するのは本当に気持ちがいいです。

(城壁を歩いている人たち)

  (フィブラルファロ城、敷地内)

(アルカサバを望む。かつてはフィブラルファロ城とつながっていた。)

◇最後に◇

ガイドブックではフィブラルファロ城とアルカサバを繋ぐ通路があると書いていたのですが実際は通り抜けできずお城から一旦出てその横にあった小路を下り街中に出てから入場という形になります。行かれる際はお気を付け下さいね。因みに街中(中心地)に出るまでは下り坂で徒歩30分くらいだったと記憶しています。結構な坂道なので逆に街中からお城へ行かれる際はバスかタクシーを利用された方が良いかと思います。

マラガは地中海沿岸の街、コスタ・デル・ソルの表玄関。燦々と降り注ぐ太陽の光がとても暑かったです。カテドラルをはじめアルカサバそして丘の上にはフィブラルファロ城(お城と言っても今現在は城跡のようで城壁だけが残っている印象)があり、そしてあの有名な画家「パブロ・ピカソ」の出身地でもあります。今でも彼の生家が博物館となって残されているのですよ。私は今回の旅では時間的に彼の生家には行けなかったのですがアルカサバの近くにあるピカソ博物館には行くことが出来ました。ここには彼が発表するための絵ではなく日常的に描いていた絵が所蔵されています。とても貴重なものばかりです。マラガは日本のガイドブックではあまり紹介されていませんが訪れて頂きたい場所のひとつです。今回ご紹介したフィブラルファロ城は観光客がそんなに多くなくゆったりと見て回れ、私の大好きな場所になりました。

<ライター>K-Haruka*
<コメント>大きな旅には出れないけれど小さな旅を重ねて世界の風景を写真に収めています。秒単位で展開する その物語が少しでも記憶に留まる様に
< H P >http://chiitabi.web.fc2.com/

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