HOME > 世界のおすすめ国立公園
- カナイマ国立公園
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ベネズエラ東南部とブラジルの国沿いに広がるギアナ高地、その一角を占める国立公園です。総面積は約3万km2、四国の約1.6倍の熱帯雨林地域であり、コナン・ドイルの小説『ロスト・ワールド』の舞台でもあります。風雨によって削られた約20億年前の地層が100以上のテーブルマウンテンとなって屹立としており、その全ての頭頂部が常に雲に覆われていることも特徴的です。中でも標高約2560mの山であり、先住民の言葉で「悪魔の山」という意味を持つ「アウヤン・テプイ」が有名。その高さゆえに山頂から降り注ぐ滝の水が途中で霧となって飛散してしまい、滝壺が存在しなくなるという神秘的な光景がみられます。この滝「エンジェル・フォール」は、機上から偶然この滝を発見したアメリカの冒険家、ジミー・エンジェルの名から取られており、6〜11月の雨季にはより迫力を増します。
- イエローストーン国立公園
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世界で初めて国立公園として認定された土地です。遡るは1800年代、当時の大統領だったトーマス・ジェファーソン大統領の派遣した探検隊によって初めて発見されたのですが、当時はその報告は信用されませんでした。しかしその数十年後に改めて別の調査隊によって発見されたことで
、存在が知れ渡ります。見所はたくさんありますが、特に一見の価値アリとされるのは間欠泉の「オールド・フェイスフル」周辺。約80分ごとに吹き上がる熱水は約4万リットルにもなり、大地の力強さが感じられます。またボードウォークを進んだところにある、七色に光る池として有名な「モーニング・グローリー」の神秘も、その美しさに心が浄化された気分になるはずです。そして「イエローストーン・レイク」が朝日に染まる様子が、観光客を圧巻します。この広大な公園ひとつで、いくつもの絶景を目にすることができます。
- ヨセミテ国立公園
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その雄大かつ神秘的な光景から「神々が遊ぶ庭」と呼ばれるヨセミテは、アメリカで二番目に国立公園に指定された場所です。シェラ・ネバダ山脈の中央部に位置するする渓谷は、氷河に削り出されたダイナミックな景観。見どころは、世界最大の花崗岩の一枚岩「エルキャピタン」や、ドーム状の岩山の頂上が斧で割られたように半分になっている「ハーフドーム」のほか、高さ100メートルにもなるジャイアントセコイアが立ち並ぶ「マリポーサ・グローブ」、落差730メートルを誇る「ヨセミテ滝」、虹を作り出す「ブライダルヴェール滝」などたくさんあります。また、川のほとりには鹿が遊び、美しい花々が咲き乱れた美しい光景が広がっています。それは、19世紀に初めてこの渓谷を発見した兵士たちが、その美しさに思わず銃を置いたほど、と語り継がれています。
- ホワイトサンズ国立公園
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広さが約710km2、東京都の3分の1にもなる砂漠。一面に広がる白い砂は、雪花石膏と呼ばれる石膏の集合体です。太古の昔は海の底だった場所が隆起し、通常、その場合に石膏は水に溶けてしまうのですが、奇跡的に粒子が残ったことで白い砂漠ができました。ホワイトサンズの名物は、真っ白なトカゲ。敵に見つからないようにこの色に変化した、この砂漠ならではの生き物です。また全体のうち6割は軍の施設として使われているので、この砂漠には街はありません。観光ルートはデューンズ・ドライブと呼ばれる片道約12kmの道路1本のみ。一見、未舗装のただの砂の道に見えますが、砂は完全に固まっているのでスムーズに走っていくことができ、道なりにたくさんのパーキングエリアがあります。夕焼けに照らされる砂丘は青と白に包まれた幻想的な景観となるので、好きなところに車を停めて景色を眺めながらピクニック、というのも楽しみ方のひとつです。
- レンソイス国立公園
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ブラジルの北東部の大西洋岸、マラニャン州にあるこの国立公園は、白と青の調和した感動的な風景が魅力です。一帯の砂浜が白く光るのは、石英という白い鉱物がたくさん含まれているから。その砂が砂丘を作っています。また、雨季には湖も発生します。湖は雨水が溜まって周囲に流れ出してできあがり、魚の観察や水遊びが可能。水は太陽の光が当たることによって美しいブルーに見えるので、砂漠をヘリなどの航空機から見下ろすコースも人気です。砂漠一帯の気温は35℃と高く、見頃といえるのはやはり雨季となる10月〜4月。こうした風景をたっぷりと楽しんだあとは、傍にある街バヘリーニャスで宿泊したり、レストランで郷土料理「シュレスコ」などを味わってみたりと、思い思いに楽しんでみてはいかがでしょうか。
- セレンゲティ国立公園
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マサイの言葉で「果てしない平原」を意味するこの公園。数百万頭のヌーが見られる「グレイト・マイグレーション」が名物のひとつです。たとえばヌーが一頭、マラ川に入ると、その群れも一斉に飛び込んで大移動を始めます。しかしそこは獰猛なワニの住処。深みにはまって溺れるもの、力尽きて休むものにワニがいっせいに襲い掛かります。そして川を渡り切り、高い堤を駆け上がると、ライオンやハイエナ、チーター、ジャッカルたちとの戦いが待っているという過酷な環境。身体の大きさで勝るヌーたちは集団で壁を作り、プレデターたちの攻撃をかわします。群れの動きについていけないもの、弱いものが、サバンナではまず犠牲になるのです。セレンゲティには、弱肉強食という自然界の掟そのままの景色が広がっている。そこを必死に渡り抜くヌーたちの逞しさ、そして命の大切さを教えてくれるのです。また、気球に乗って野生動物たちを追うバルーン・サファリも人気。ドライブとは違って、ブッシュに隠れた動物たちがはっきり観察できることがあります。
- イグアス国立公園
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原住民の言葉で「大いなる水」を意味する、ブラジルとアルゼンチンの両国にまたがった国立公園。広さはアルゼンチン側が約68,000ヘクタール、ブラジル側は約185,000ヘクタールもあります。名物は、世界三大瀑布のひとつである、茶褐色をした「イグアスの滝」。その水煙は耳をつんざくような轟音とともに舞い上がっており、その圧倒的な迫力は日本人の滝のイメージを根底から覆すほど。そのダイナミズムは他の2つの瀑布をも凌駕します。滝の周辺には遊歩道が作られており、観光客はそこから滝のさまざまな表情を見ることができます。また、公園内にはジャガーやレオパードなどの絶滅危惧種をはじめとする80種類の動物が住んでいます。夜行性が多いので肉眼で見ることはできないかもしれませんが、日本ではあまり見られないような貴重な動物の生態が見られることは十分に期待できるでしょう。
- ロス・グラシアレス国立公園
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ユネスコ世界遺産としても登録された、アルゼンチンの南端サンタクルス州にある国立公園。ロス・グラシアレスという名前は現地の言葉で「氷河群」を意味しており、敷地内には世界第3位の氷原、南パタゴニア氷原の一部も含んでいます。周辺は冬でも気温がマイナス5℃までしか下がらず、氷河は溶けたり凍ったりを繰り返して存在を示します。ペリト・モレノ氷河、ウプサラ氷河、スペガッツィーニ氷河などが有名ですが、なかでも珍しいとされるのは、青色をした氷河。そのクリアーな青色は、CGで作られた世界のようにも思えるほどです。もうひとつは、ビルほどもある高さから、氷河が轟音とともに崩壊していく大迫力の光景が見られること。日本の1月から2月の時期には現地はサマーシーズンで、崩壊が頻繁にみ荒れるベストシーズンだと言えます。
- シンクヴェトリル国立公園
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ユーラシアプレートと北プレートの境目に位置するアイスランドで、世界最古の議会が開かれたとして歴史的価値も高い、首都レイキャビクの北東50kmのところにある国立公園。間欠泉のゲイシールと豪快な滝のグトルフォスとともに「ゴールデンサークル」と呼ばれる人気の観光地です。ここは、世界最大規模で広がる地球のプレートの割れ目「ギャウ」が見られることで有名。地上でギャウが見られる場所は、世界中でも2カ所のみ。2004年には世界遺産に登録され、その姿を一目見ようと多くの観光客が訪れています。崖の上は特に柵のようなものも設置されていないためスリルは満点で、足元に注意しながら岩を伝って歩いていけば、ギャウの大きさに圧倒されるはず。また、非常に透明度の高い湖「シンクヴィラトラ湖」も人気です。ここでは、底に観光客が投げ落とした硬貨も透けて見えることで、心も体もすっきりとした気分が味わえると評判です。
- プリトヴィツェ湖群国立公園 クロアチア
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ボスニア・ヘルツェゴビナの国境に近いアドリア海の港町、プリトヴィツェ。大小16の湖と92の滝がエメラルドグリーンの幻想的な景観を作り出しており、ユネスコ世界遺産にも指定されている場所です。観光客はコジャク湖をはじめとするたくさんの湖と滝を一目見ようとやってきており、特にプリトヴィツェ川とコロナ川が重なって湖に流れ込んでいる落差78mの滝が見物です。また山中には高低差のある美麗な湖畔がたくさんにあり、滝が階段の役割をしてそれらを繋ぐという作りになっていることも特徴のひとつ。クロアチア出身の同名ソプラノ歌手が愛したという「ミルカトルニナ湖」も有名で、山の中を滝が流れていくその姿はとても感動的です。園内には野生動物も数多く生息しており、クマやオオカミや鷹などがみられます。